いつのまにか骨折ってなんだ!?②安易に手術に頼るのはいかがなもの?

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高齢者の急激な腰痛を多く診ました

前回「いつのまにか骨折」はそのネーミングの影響により、簡単に手術を受ける方が増えたとお話しました。

このような主張をするのには、20数年の高齢者腰痛に関わった経験からくるところが多いのです。

経験の中で一番象徴的な出来事は、整骨院勤務時代に何年も通っていただいていた、いわいる常連の高齢者患者さんの例です。

高齢者ですから、腰はもちろん膝や股関節の慢性痛、骨折や捻挫など身体の色々な箇所や症状を訴えます。

その中で、突然原因がはっきりしない急激な腰痛にみまわれる例にたくさん遭遇しました。

その方達は、何年も身体のあらゆる部分をケアするために当院を頼っていただき、こちらも誠意をもって対応しておりましたから、そのような時もまずは当院に受診されます。

しっかり診察した上で病院にまわす

明らかに、いつもとは違う強い痛みのため、こちらとしては筋肉、関節からくる痛みかどうか念入りに診察させていただき、その可能性が低ければ内臓疾患やその他からくる痛みの可能性を考え病院の受診をオススメします。

整形外科勤務時代に、ドクターから整骨院開業を目指すべく、画像診断に頼らない診察技術を学びましたので、内臓や癌などからくる痛みに関しての鑑別診察法により、ある程度のあたりはつけられます。

そのため、このようなケースの患者さんに詳しく他疾患からくる痛みとの違いや、その可能性を説明した上で病院への受診をオススメします。

もちろん、今回のテーマである「いつのまにか骨折」(非外傷性の圧迫骨折)の可能性が高ければ、予後や治療方法なども説明します。

先に書いたようにいつのまにか骨折の場合は、安静により2~3ヶ月痛みをやり過ごせれば、自然治癒するというお話もします。

安静だけだと治りが遅くなる

また、安静により治癒するという前提で後はどうやって早く復帰し、一日でも早く通常の生活に戻るかを考えます。

患部の痛みは骨が固まるまでの時間を考えればいいのですが、過度の安静により関節の拘縮や筋肉の衰えが問題になり、いち早い復帰の障害になるのです。

中でも高齢者の場合は一旦落ちた筋肉を取り戻すには、相当しっかりしたリハビリを行わなければまず難しいです。

経験上ほとんどの高齢者は、そこまでリハビリを頑張れません。

であれば、通院による日々の状態チェックの上、施術により関節の拘縮を最小限に抑え、状態に合わせての運動療法や生活動作をアドバイスでき、通院という心身両面のケアとともに通うという動きが、筋肉への刺激になり筋肉の衰えを減らしてくれます。

結局、病院に行っても手術以外は安静にしてやり過ごすことになるのだから、最初から通院による電気や手技療法により痛みをやわらげる方が関節の拘縮や筋肉の衰えも最小限にすみます。

患者さんの判断により治りが違う

病院を受診し注射、投薬、コルセットの処方の後こちらに通院するかしないか、患者さんの判断の選択肢が分かれます。

2カ所の同時受診はできないため、理解が得られた方達はこちらに通っていただいて、約2ヶ月の辛い痛みを一緒に乗り越え通常の生活に戻られます。

そうでない方は、注射、投薬、コルセットの処方で安静のみでやり過ごすので、筋肉の衰えが進み復帰に時間がかかるか廃用性症候群がすすんでしまいます。

最悪なのが、前回も述べましたが保存療法期間を置かず即手術する例です。

そうなった場合は、こちらは口出しできず黙認にして選択を尊重するしかありませんから、、、

この場合ほとんどの方の予後はよくありませんでした。

逆に理解が得られてこちらに通院されて良くなられた方達の例を見ると、いわいる「いつのまにか骨折」の診断では、変形が進んでいる最中を乗り越えて、変形が止まったところで痛みが治まる考えを否定できません。

骨が完全に潰れて無くなっていた例

更に述べると整形外科時代に、レントゲン上かなりの腰椎の変形があり、下部腰椎のひとつは完全につぶれてほぼ消失したりしていも、痛みなどの症状はまったく無かった症例です。

その他に、指の変形性関節症であるへバーデン結節ブシャール結節は、当然のことのように変形の進行が止まり、骨が固まれば痛みは止まるとの説明は常識的にされています。

この2つの変形性関節症治り方を見ると、腰のいわいる「いつのまにか骨折」と同じに思えますが、これらはいつのまにか骨折とは呼びません。

それなのになぜ、腰の場合は骨折と診断してしまうのでしょう。

前回述べましたが、エビデンスベースが低い整形外科手術に頼るも良いですが、ひと昔前とは違って骨粗しょう症治療の薬や注射の種類も増えたので、理学療法をしっかり併用した保存療法をベースに、手術は選択肢のひとつだという考えで対応していただければと思います。

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